ホームページ作成を考えている人にとって、コストを抑えつつ手軽にホームページを始められる無料ツールは魅力的な選択肢です。無料であってもツールごとに特徴があり、さまざまなサービスが提供されているので、自社の目的やニーズに合ったツールを選ぶことが大切です。
この記事では、おすすめの無料ホームページ作成サービスやツールの選び方、無料ツールのデメリットについて解説します。ホームページ作成を検討している人は、この記事を参考にしてみてください。
無料ホームページ作成サービスおすすめ11選
1. WordPress
WordPress(ワードプレス)は、世界で最も使用されているホームページ作成ツールです。全ウェブサイトの43.4%がWordPressで作られており、CMS市場の62.5%を占めています(2024年9月時点)。
初心者にも使いやすいよう、テキストや画像をブロックとして扱い、直観的にレイアウトできるようになっています。デザイン性の高いテーマ(テンプレート)を活用することで、簡単にクオリティの高いサイトを構築できるのが特徴です。5万種類以上のプラグインが用意されているので、機能も自由にカスタマイズできます。
また、一部のテーマはレスポンシブ対応(ユーザーの閲覧画面に合わせてレイアウトなどを最適化すること)しています。
デザイン性やカスタマイズ性の高いWordPressですが、ドメインとサーバーの契約が別途必要になるため注意しましょう。
- ツール名:WordPress
- 広告非表示:広告表示なし
- 独自ドメイン:利用可能
- レスポンシブ対応:テーマによって利用可能
- 無料トライアル:なし
2. Wix
Wix(ウィックス)は、世界中に2億人以上のユーザーがいる無料ホームページ作成ツールです。専門知識がなくても、ドラッグ&ドロップによる直感的な操作で簡単にホームページを作成できます。
また、800種類以上のテンプレートが用意されており、さまざまな業種や用途に対応したホームページの作成が可能です。ネットショップ機能や予約システム、マーケティングツール、SEOツールなどのビジネス向け機能も完備しているので、幅広いニーズに応えられるでしょう。
スマートフォン対応のレスポンシブデザインを採用しており、専用アプリやモバイルブラウザを使えばスマホからもサイト管理ができます。日本国内のコールセンターを含むサポート体制も充実しています。
- ツール名:Wix
- 広告非表示:有料プラン(月額11ドル〜)のみ可能
- 独自ドメイン:有料プラン(月額11ドル円〜)のみ可能
- レスポンシブ対応:可能
- 無料トライアル:14日間
3. Jimdo
Jimdo(ジンドゥー)は、世界3,200万サイト以上、国内でも170万のユーザーがいる無料ホームページ作成ツールです。HTMLやCSSの知識がなくてもドラッグ&ドロップだけで見栄えの良いホームページが作れるため、高い評価を得ています。
AIでのホームページ作成も可能で、AIビルダープランでAIの質問に答えるだけで簡単にサイトを構築できます。SEO機能やアクセス解析にも対応しており、日本語サポートがあるため初心者でも安心して利用できるでしょう。
- ツール名:Jimdo
- 広告非表示:有料プラン(月額11ドル〜)のみ可能
- 独自ドメイン:有料プラン(月額11ドル〜)のみ可能
- レスポンシブ対応:可能
- 無料トライアル:14日間
4. ペライチ
ペライチは、株式会社ペライチが運営するホームページ作成ツールで、1ページで完結するホームページや、商品紹介や問い合わせフォームなどのランディングページ作成に適しています。
豊富なテンプレートデザインを活用することで、専門知識がなくても簡単にスマホ対応のサイトを制作でき、無料の個別相談会や初心者向けワークショップが提供されているため、初めてホームページを作成する人でも安心して利用できます。
ただし、無料で作成できるのは1ページであるため、サイト準備中ページなどを別途用意するには費用が発生します。また、無料プランでは、ペライチの広告が表示されます。
- ツール名:ペライチ
- 広告非表示:有料プラン(月額1,465円〜)のみ可能
- 独自ドメイン:有料プラン(月額1,465円〜)のみ可能
- レスポンシブ対応:可能
- 無料トライアル:1ヶ月
5. Goope
Goope(グーぺ)は、GMOペパボ株式会社が運営する初心者向けのホームページ作成ツールです。プログラミングの知識がなくても、豊富なテンプレートを使って簡単にホームページを作成できます。
メルマガやショッピングカートなどの便利な機能を備えているので、企業サイトやネットショップの立ち上げにおすすめです。ただし、Goopeを使い続けるには有料プランに加入する必要があります。15日間の無料トライアルで、機能や使い勝手を確認するようにしましょう。
- ツール名:Goope
- 広告非表示:広告なし
- 独自ドメイン:利用可能
- レスポンシブ対応:可能
- 無料トライアル:15日間
6. Ameba Owned
Ameba Owned(アメーバオウンド)は、「ABEMA」や「アメブロ」で知られる株式会社サイバーエージェントが提供する無料のホームページ作成ツールです。100万人以上のユーザーに利用されており、簡単な操作でオリジナルのウェブサイトやブログを作成できます。
InstagramやXとの連携機能も備えており、ニュースやお知らせを投稿できるブログ機能も利用できます。
すべての機能を完全無料で利用できるため、用途別にサイトやブログを使い分けられるのも魅力の一つです。
- ツール名:Ameba Owned
- 広告非表示:有料プラン(月額960円〜)のみ可能
- 独自ドメイン:利用可能
- レスポンシブ対応:可能
- 無料トライアル:なし
7. STUDIO
STUDIO(スタジオ)は、コーディング不要で自由度の高いウェブサイトを簡単に作成できる無料ホームページ作成ツールです。ドラッグ&ドロップで直感的に操作でき、プロが作成した豊富なテンプレートも用意されているので、HTMLやCSSの専門知識がなくても洗練されたサイトを構築できます。
タグ設定やリダイレクト、サイトマップ生成も簡単にできるため、初心者でもSEOを最適化できます。月間PV(ページビュー)数10,000までは無料で利用できるので、コストを抑えつつ高品質なウェブサイトを作りたい人におすすめのサービスです。
- ツール名:STUDIO
- 広告非表示:有料プラン(月額980円〜)のみ可能
- 独自ドメイン:有料プラン(月額980円〜)のみ可能
- レスポンシブ対応:可能
- 無料トライアル:なし
8. BASE
BASE(ベイス)は、初心者でも簡単にSaaS型のECサイトが作成できるツールです。サイトデザインから決済機能、ショップ機能まで、ネットショップ運営に必要なすべての機能が用意されています。
初期費用や月額費用がかからないので、販売サイトをオープンしただけなら費用はかかりません。スタンダードプランでは、商品が売れたときのみ手数料が発生する仕組みになっているためリスクを抑えてビジネスを始められます。
- ツール名:BASE
- 広告非表示:広告なし
- 独自ドメイン:利用可能
- レスポンシブ対応:可能
- 無料トライアル:なし
9. Weebly
Weebly(ウィーブリー)は、世界5,000万以上のサイトで利用されている人気の無料ホームページ作成ツールです。ウェブサイト・Eコマース・マーケティング機能が一体となったプラットフォームなので、初心者でも効率的にネットショップを運営できます。
ドラッグ&ドロップ方式で操作ができるため、迷うことなくサイト作成を進められるのが特徴です。Eコマースサイトの構築に強く、リアルタイム送料計算やカゴ落ち防止、クーポン機能など、高度な機能を備えています。また、アプリも豊富に用意されているので、ホームページにさまざまなサービスを追加できるのも魅力の一つです。
- ツール名:Weebly
- 広告非表示:有料プラン(月額12ドル〜)のみ可能
- 独自ドメイン:有料プラン(月額10ドル〜)のみ可能
- レスポンシブ対応:可能
- 無料トライアル:なし
10. engage
engage(エンゲージ)は、エン・ジャパン株式会社が運営する無料の採用ホームページ作成ツールです。クオリティの高い採用サイトを簡単に作成できるテンプレートが用意されているので、決められた項目を入力するだけで、すぐにサイトを公開できます。
また、基本的にすべての機能を無料で利用できるため、求人サイトの掲載から採用までの費用がかかりません。求人件数の制限もないので、複数の職種や部署の採用を同時にできるのも特徴です。
- ツール名:engage
- 広告非表示:広告なし
- 独自ドメイン:サブディレクトリ形式
- レスポンシブ対応:可能
- 無料トライアル:なし
11. Googleサイト
Googleサイトは、Googleアカウントを持っている人であれば誰でも利用できる無料のホームページ作成ツールです。複数のテンプレートが用意されており、クリックやドラッグ&ドロップで画像やテキストを挿入して編集できます。
GoogleマップやGoogleフォーム、YouTubeなどの他のGoogleサービスとの連携が簡単にできるのが特徴です。リアルタイムに情報が反映され複数人での共同編集ができるので、チームでの作業にも適しています。
- ツール名:Googleサイト
- 広告非表示:広告なし
- 独自ドメイン:利用可能
- レスポンシブ対応:可能
- 無料トライアル:なし
無料ホームページ作成ツールの選び方
無料ホームページ作成ツールを利用する際は、以下のポイントに気をつけて選ぶようにしましょう。
独自ドメインを利用できるか
独自ドメインの使用は会社の信頼性向上にもつながるため、ホームページ作成ツールを選ぶ際の重要なポイントです。提供サービスの名称などが入る無料ドメインとは異なり、独自ドメインではURLに好きな文字列を指定できるので、サービス内容や会社名を明確に示せるほか、ブランディングにも効果的です。ビジネス目的でホームページ作成をするなら、独自ドメインを設定できるサービスを選びましょう。
目的に合った機能が備えられているか
ホームページ作成ツールを選ぶ際は、ホームページの目的を明確にし、その目的に合った機能を備えたツールを選ぶことが重要です。会社の紹介や新規スタッフの採用、商品・サービスの販売、ブログでの情報発信など、用途に適したサービスを選びましょう。
主な用途におすすめのツールは以下のとおりです。
- 自社サイト作成やオウンドメディア運営:WordPress
- 採用サイト:engage
- ECサイト運営:BASE
- Googleアプリと連携:Googleサイト
初めてホームページを作成する場合は、テンプレートを使って簡単に作成できるサービスを選ぶのもおすすめです。制作する人のスキルも考慮することで、目的に合ったホームページを効率良く作成できます。
SEO対策は可能か
SEO対策は、検索エンジン上でサイトを上位表示させるための重要な要素です。SEO対策ができていないと作成したホームページも見られにくくなってしまいます。そのため、無料のホームページ作成ツールを選ぶ際には、SEO対策が可能なものを選びましょう。ガイドに沿うだけでSEO対策ができるツールを選べば、専門的な知識がなくても効果的な対策ができます。
レスポンシブ対応か
レスポンシブ対応であれば、PCやスマートフォン、タブレットなど、さまざまなデバイスで見やすく表示できるサイトの作成が可能です。昨今では、スマートフォンでの閲覧が増加しており、レスポンシブ対応していないサイトは、見にくさからユーザーの離脱を招く可能性が高くなります。
また、検索エンジンでの表示順位にも影響を与えるため、SEOの観点からもレスポンシブ対応かどうかは重要なポイントとなります。幅広いユーザーのニーズに応えるためにも、レスポンシブ機能に対応したツールを選びましょう。
サポートは充実しているか
サポート体制が充実しているサービスであれば、初めてホームページ作成をする人やホームページの作り方がわからない人でも安心して利用できます。ツールの使い方がわからなかったり問題が発生したりした際に迅速に解決できるよう、チャットやメール、電話対応、コミュニティフォーラムなど、自分に合ったサポート方法を提供しているサービスを選ぶのがおすすめです。
無料ホームページ作成ツールのデメリット
無料ホームページ作成ツールを使用する際は、デメリットを把握しておくのも重要です。特にビジネスで利用する場合は、無料サービスのデメリットをしっかりと把握し、必要に応じて有料サービスと比較するようにしましょう。
独自ドメインを使えない場合がある
無料ホームページ作成ツールは、独自ドメインが使えない場合があります。独自ドメインが使えないと、ユーザーからの信頼性が低下する可能性があるので事前に確認しておきましょう。
無料ツールの多くは無料ドメインが採用されており、検索順位を上げるのも難しい傾向にあります。さらに、将来的にドメインを変更すると、検索エンジンからの評価が失われるリスクもあります。また、独自ドメインを使用する場合、追加料金が必要になるケースも少なくありません。
有料サービスよりも機能面が劣る傾向にある
無料ホームページ作成ツールは、簡単にサイトを立ち上げられる反面、有料サービスと比較すると機能面で劣る傾向にあります。利用できるテンプレートの数が限られていたり、作成可能なページ数にも上限が設けられていたりする場合がほとんどです。
お問い合わせフォームの設置やアクセス解析といった、ビジネス利用のサイトに欠かせない機能が使えないケースもあるので注意しましょう。独自ドメインの利用や買い物カートの設置、ホームページデータの移行といった機能が制限されていることも多く、中長期的な運用を考えると物足りなさを感じる可能性があります。本格的なサイト運営を目指すなら、有料サービスの利用も検討しましょう。
広告が表示されてしまう
無料のホームページ作成ツールでは、ユーザーのウェブサイトに関係のない広告が表示される場合があります。広告の種類を選ぶことはできないので、競合他社の広告が表示されるリスクもあります。特に、企業やサービスのホームページでは、広告表示によってブランディングに悪影響を及ぼす可能性があるので注意しましょう。
サービスが終了してしまう可能性がある
無料ホームページ作成ツールには、ある日突然ホームページが使えなくなるリスクがあります。運営側の事情をユーザーがコントロールすることはできません。データの引き渡しは可能な場合もありますが、長年かけて構築した信用あるページは消滅してしまいます。有料でもサービス終了のリスクはありますが、無料サービスの方が収益化に失敗して終了するケースが多いので、ビジネス利用する場合は、リスクを十分に考慮しましょう。
まとめ
無料ホームページ作成サービスを選ぶ際は、自社の目的に合ったツールを選ぶのが重要です。WordPressやWixなど、人気のツールはそれぞれ異なる特徴を持っているので、機能性や操作性・デザイン性などを比較しましょう。
また、無料ツールの多くは独自ドメインの利用や作成できるページ数に制限があるなど、できることに限りがあります。広告を非表示にできないことも多く、ビジネス利用には不向きな点も多くあります。また、レスポンシブ対応やサポート体制も異なるので、運営側、顧客側両方の視点からの機能面の確認も欠かせません。
効果的なホームページ作成をするためにも、ぜひこの記事を参考に最適なツールを選んでみてください。
よくある質問
スマホでホームページを作成できる無料アプリはありますか?
スマホでホームページを作成できる無料アプリには以下のようなものがあります。
- Wix: アプリまたはモバイルブラウザからホームページを作成できる
- Jimdo:アプリを使ってホームページを作成できる
- ペライチ:モバイルブラウザからホームページを1ページ作成できる
ホームページ作成ツールは無料と有料でどんな違いがありますか?
ホームページ作成ツールの無料版と有料版には、主に以下のような違いがあります。
- 無料版
- 初期費用なしで利用できる
- テンプレートを使って基本的なデザインや編集ができるが一部機能に制限がある
- 広告が表示される場合がある
- 独自ドメインを利用できない可能性がある
- 有料版
- SEO対策やECサイト機能など、高度な機能を利用できる
- カスタマイズオプションを利用できるので、個性的なサイトを作成できる
- 広告を非表示にできる
- 独自ドメインを使用できる
ニーズや予算に合わせて、適切なプランを選択しましょう。
無料で使えるレンタルサーバーはありますか?
無料で利用できるレンタルサーバーは以下のとおりです。
- XFREE(エックスフリー)
- エックスサーバーが運営
- 独自ドメイン、WordPress、メールアドレス、独自SSLに対応
- Wix(ウィックス)
- 無料でホスティング付きのホームページ作成ができる
- 広告表示あり
- XREA(エクスリア)
- GMOデジロック社が運営
- サポート面や機能面が充実している
ただし、無料プランには広告表示や機能に制限があるので注意しましょう。
文:Kana Fukuzumi