サイトスピードはeコマースにとって重要です。コンバージョン率やリピート購入、そして検索エンジンのランキングにダイレクトに影響します。また2021年5月のGoogleランキングのアップデートによって、サイトスピードはさらに重要な競争力を発揮することになります。
サイトスピードがなぜ大切なのか、そしてGoogle検索においてそれがどれくらい主要な位置を占めるのかを確認しつつ、どうやってサイトスピードを上げたらいいのかを見ていきましょう。
サイトのスピードはなぜ大切か?
コンバージョン
動作の速いウェブサイトは、直帰率が低くコンバージョン率が高い傾向にあります。Googleによると、サイトスピードを1秒改善することでモバイルのコンバージョンが最大で 27% 上昇します。買い物客の 70% はモバイル経由なので、サイトスピードが収益にとって大きなインパクトをもっていることは明らかです。
サイトスピードを1秒改善することでモバイルのコンバージョンが最大で 27% 上昇します。
ロイヤルティ(リピート購入)
「既存顧客によるリピート購入は、新規顧客を獲得するのに比べれば安上がり」というのは、おなじみの話だろうと思います。サイトのスピードはこの点において大きな役割を果たします。実際、Skilledによれば、サイトのスピードに「満足できなかった」買い物客の 79% は、そのネットショップでリピート購入をするのをためらいます。つまり、速いサイトほどリピート購入を促しやすくなります。
Google検索ランキング
Googleなどの検索エンジンにおいてランキングが高くなることは、ビジネスにとってより多くの潜在顧客との接点を得ることにつながります。2021年1月時点で世界の市場シェアの92.47%を握っている、もっとも一般的な検索エンジンであるGoogleは、検索結果のランキング要因としてサイトスピードを使用しています。2021年の5月からは、より速いサイトがGoogleにおいてさらに高くランキングされることになるので、新規顧客から発見されることが容易になります。
サイトのスピードとGoogle検索ランキングのアップデート
Google検索のミッションは、もっとも関連度が高く質の高いサイトをユーザーがウェブの中から発見できるように助けることです。そのためにランキングシステムを使用して、数十億のウェブページの中からユーザーが求めているものを選り分けています。
2021年5月からは、より速いサイトがGoogle検索において高くランキングされることになります。
Google検索ランキングは、2021年5月に新しいページエクスペリエンスシグナルを導入します。このシグナルは、コアウェブバイタル(Core Web Vitals)と既存の検索シグナルを組み合わせて、ユーザーによるウェブページの認識を測定します。ユーザーがあなたのサイトをどれくらい速く感じているかを測定するということです。
コアウェブバイタルは、ユーザー体験に基づく指標であり、ユーザーがページを素早く認識するのを助けます。
- 読み込み時間は、Largest Contentful Paint(LCP)によって計測されます。この指標は、ページのメインコンテンツが読み込まれる時間を測ることで、サイトが有益であることをユーザーに伝えます。
- インタラクティブ性は、First Input Delay (FID)によって計測されます。この指標は、ユーザーが最初にアクション(テキストリンクのクリックやボタンのタップなど)を起こしてからブラウザが反応するまでの時間を計測することで、サイトが使いやすいかどうかをユーザーに知らせます。
- 視覚的安定性 は、Cumulative Layout Shift (CLS)によって計測されます。この指標は、予期しないレイアウト崩れがどれくらい起きやすいかを計測することで、ユーザーに最良のエクスペリエンスを提供できるようにします。
これらの内容は、あなたのビジネスにどのような影響を与えるでしょうか? サイトのスピードを改善することで、Google検索のランクが上がり、その結果としてより多くの潜在顧客の目に入ることになるわけです。
サイトのスピードを向上させる方法
Shopifyで作成されたネットショップは、速いグローバルネットワークと軽い画像ファイルによって、すでにデフォルトで高速です。とはいうものの、新しい機能(たとえばビデオ、リッチメディア、ライブチャット、カスタマーレビューなど)をストアに追加するたびに、サイトスピードが下がってGoogle検索のランキングが落ちる可能性があります。
2021年5月におこなわれるGoogle検索ランキングシグナルのアップデート前に、自社サイトの速度検証を実施することをお勧めします。
Googleのランキングは新規顧客の獲得において重要なので、2021年5月におこなわれるGoogle検索ランキングシグナルのアップデート前に、自社サイトの速度検証を実施することをお勧めします。
サイトのスピードを上げるためには、次のような方法をとってください。
- 現在のサイトのスピードを理解する。Shopifyの管理画面にあるオンラインストアの速度レポートを開き、現在のパフォーマンスを把握します。
- スピード改善策を実施する。オンラインストア内のスピード改善ができる場所を特定します。こちらの方法か、サイト速度を上げる方法をご参照ください。またはShopifyエキスパートに連絡してサイトスピードの検証や改善提案を依頼することも可能です。
- 繰り返す!オンラインストアに変更を加える際は、つねにサイトスピードを意識する必要があります。スピードスコアを管理し、必要があればその都度、改善を施します。そうすれば、コンバージョン、ロイヤルティ、Google検索ランキングに対する最適化が常時おこなえます。
原文:Ainsley Wilson 翻訳:深津望