2020年以降の劇的な環境変化によって、オンラインでの商品の販売(=Eコマース)は急激に市場規模を拡大させ、かつてはD2Cと呼ばれ注目を集めたビジネスは、今やわざわざそう呼ぶまでもない当たり前の光景となりました。
Eコマースによって成長したブランドやメーカーは、世界的なフィジカル回帰の潮流の中で、次のステップとして顧客と直接的な接点が持てる実店舗への展開を進めています。
それまでオンラインを中心に拡販してきたブランドが実店舗をはじめる際に重視すべき要素はたくさんありますが、その中でも最も大きなものの一つが、オンライン体験とのシームレスな接続だと思います。
「レジシステムがオンラインの顧客情報と連動している」「オンラインで貯めたポイントが実店舗でも使える」など、こうして文字として書いてみると当たり前で最低限の機能のように思えますが、実際に検討してみるとシステムや運用的にはとってもむずかしいことが多いのが現実です…
一方で、この記事を読んでくださっている方は、おそらくEコマースのプラットフォームに Shopify を利用されているのではないでしょうか。Shopifyであれば、Shopify POS を利用することで、オンラインとオフラインが同一のシステムで接続できるため、システムや運用的にこれまで難しかったシームレスな連携が実現しやすくなります。
そこで本稿では、Shopify POSを活用したシームレスな連携のうち、多くのブランドや店舗で起こるユースケースである「ECと実店舗間の共通ポイント」について取り上げていきます。
Shopify POS とは?
まずは Shopify POS についてかんたんにご紹介します。
POSとは「Point of Sales」の略で、「販売時点情報管理」という意味です。実店舗のレジには多くの場合 POSシステムが導入されており、商品の購入情報がリアルタイムで蓄積され在庫情報などと突き合わせができるようになっています。Shopify POS とは、このShopify版です。
ShopifyというECプラットフォームでは、商品情報と在庫情報、販売情報が管理画面ですべて確認できるようになっています。Shopify POS は、この管理画面上の販売チャネルとして、実店舗(POSシステム)を接続することで、同じシステム上でオンラインとオフラインの一括管理を可能にするものです。
Shopify POS についてはこちらのページで詳しく紹介されています。ECから実店舗への展開を考えているマーチャントの皆さんはぜひ一度ご覧ください。
また、具体的な Shopify POS の導入事例はこの記事がとても参考になります。併せてぜひ一度ご覧ください。
Shopify POSで店舗とオンラインショップのお客様情報を一元管理する事例|CLASSICS the Small Luxury
Shopify POS で、できること
Shopify POS によってオンラインとオフラインが接続されると、たとえば以下のようなことができるようになります。
オムニチャネル販売
- 他店舗やECの在庫を決済して配送
- ECで購入した商品の店舗受け取り(BOPIS)
- QRコードによる販売と、店舗在庫連動
- オンラインとオフラインでの統合売上管理
顧客情報の一元化
- オンラインとオフラインでの統合会員管理
- 注文情報や履歴の同期
- アプリを利用したポイントやクーポンの連携
自店舗の顧客を正確に把握し、いかにしてもれなく商品を販売していくかは、ビジネスの健全な成長にとって不可欠です。オンラインとオフラインの在庫情報がリアルタイムに把握できれば売り逃しを防げますし、販売や配送方法にも柔軟性が増し、購買体験の向上も期待できます。
Shopify POS はアプリを活用して店舗ビジネスに拡張性をもたせることができるため、統合化された顧客情報に合わせたポイントの共通化など、より一歩進んだロイヤリティマーケティングにも着手できるでしょう。
Shopify POS とポイントアプリの連携
ポイント制度を取り入れている店舗の多くはオンラインとオフラインの連携で「ECと実店舗間の共通ポイントの実現」を叶えたいはずです。
Shopify POS では、Shopifyで利用しているポイントアプリを連携することで、オンラインーオフライン間のポイント共通管理ができるようになります。ただし、対象のアプリが Shopify POS と連携していることが求められますので、現在利用されているアプリでShopify POS が利用可能かどうか、POSの導入を前提とする場合、どのアプリが対応しているか、確認してからインストールされることをお勧めします。
Shopify POS に拡張できるポイントアプリのひとつである「どこポイ」では、以下のようにタイルを追加することでかんたんにポイント機能を実装することができます。
Shopify POSで該当カスタマーの保有ポイントを表示したり ポイントを利用することができます。
利用したいポイント数を入力することでポイントを利用することができます。
たとえば、利用したいポイント数をアプリ上で入力すると(例:100P)、小計からそのポイント数に応じた金額がディスカウントされます。
チェックアウト後、保有ポイントから利用したポイント分が差し引かれます。これにより、オンラインの購入等で貯めたポイントをオフラインでも利用することができます。
まとめ
Shopify POSは、Shopifyの持つ拡張性の高い機能とアプリを店舗ビジネスに応用することで、ブランドのビジネス拡大や環境変化に柔軟に対応できるPOSシステムです。
POSシステムに限らず、Shopifyは常に機能が追加・アップデートされ、マーチャントにとっても開発者にとっても使いやすいプラットフォームへと進化を続けていますので、Shopify POS においても、基本機能の向上や適用できるアプリの増加など、オンラインとのシームレスな発展が今後もより期待できます。
それはすなわち、実際に店舗を利用するカスタマーのみなさんがより使いやすい、買いやすい、ショッピングを楽しめる未来へ向かうことでもあると思います。ポイントの共通化はその価値の一端でしかありませんが、今までできなかったことが当たり前になるよう、開発者側も努力していきますので、ぜひ一度ポイントアプリのShopify POS 拡張を利用してみてください!
Shopify POS 拡張ポイントアプリ「どこポイ」の詳細はこちら
株式会社リワイアについて
「コマースを、つなぎなおす。」をミッションに、ECシステムの技術⽀援をはじめ、コマースに必要な各種機能をつなげるインテグレーションサービスを提供しています。システム構築の経験豊かなエンジニアを中⼼に、ShopifyをはじめとしたECサイト・アプリを技術⾯からサポートします。AppUnity発起人。フィードフォースグループ。
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