在宅で稼ぐ手段の一つに、Facebookを収益化する方法があります。しかし、どうやってFacebookを収益化すればよいのかわからない人も多いでしょう。
この記事では、Facebookを収益化する方法や条件について解説します。土日にできる副業を探している人や自宅でお金を稼ぎたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
Facebookを収益化する7つの方法
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1. サブスクリプションを追加する
Facebookアカウントにサブスクリプションを追加することで、毎月一定の収入を得られる可能性があります。
サブスクリプションに登録したユーザーに対して、登録者だけが閲覧できる限定コンテンツを投稿したり、特別なセールのお知らせを発信したりすることができます。Facebookのサブスクリプションで投稿されている限定コンテンツの具体例をいくつか紹介します。
- サブスクリプション登録者限定のアンケートやQ&A
- コンテンツ制作の舞台裏や日常生活の紹介
- ユーザーの質問に答える限定ライブ配信
ユーザーがサブスクリプションに登録する際に、特典を選べるように設定することも可能です。ただし、特典を選択制にする場合は、事前に設定しておく必要があります。
また、サブスクリプションでは、30日間の無料体験を提供できます。無料体験を活用して、ファンの数を増やしましょう。
サブスクリプションの始め方:
- お知らせで「開始する」をクリックするか、Meta Business Suite(メタビジネススイート)に移動
- サブスクリプションを利用するページを選択
- 「収益化」>「概要」を選択
- 「ステータス」>「ページの収益化利用要件を見る」>「設定」を選択
- ファンサブスクリプションクリエイター規約を確認・同意
- 支払いアカウントを設定
- サブスクリプション料金を設定
- 無料体験を提供する場合は「トップファン向け無料トライアル」を有効化
- サブスクリプション登録者に提供する特典を選択
- 「保存」で完了
2. ブランドとコラボレーションする
ブランドと提携して、依頼された商品やサービスを紹介することで報酬を得る方法です。こうしたタイアップ投稿は近年、ブランドの認知度を高める手段として活用されています。
THECOO株式会社が15~59歳の1,000人を対象に実施した「PR投稿におけるブランドイメージに関する調査レポート」によると、PR投稿を見た後にブランドへの信頼度が高くなると答えた人の割合が24.2%(10~20代では30%以上)であることが明らかになりました。信頼度が下がると答えた人の割合は全体の20%であることから、ブランドの認知度を高める効果があるといえます。
ただし、PR案件を投稿する際には「タイアップ投稿」のラベルや「#PR」などの表記が必要です。PR案件だとわかる表記をしなかった場合、景品表示法違反でステマとみなされる可能性があります。ステマとみなされると、コラボレーションしたブランドや企業の信頼も損ねてしまうため、投稿前には入念な確認が必要です。
そのほかにも、ブランドとのコラボレーション投稿では以下の広告が使用できないため、注意が必要です。
- 動画の冒頭3秒以内に概要などを伝えるタイトルカードを含める行為
- 購入などの行動を促す広告を3秒を超えて表示する行為
- 動画・画像を含めたバナー広告
- ロール広告の使用
コラボレーションの始め方:
- ブランドコラボマネージャ(2025年2月現在、新規登録を一時停止中)やSNSなどを活用して、自分のビジネスと相性のよいブランドを見つけて連絡する
- 依頼された商品やサービスの紹介コンテンツを作成する
- コンテンツの投稿時に、ブランドコンテンツツールを活用してブランドコンテンツタグを追加する
3. ライブ配信などを通じてFacebookスターを受け取る
Facebook上でライブ配信をしたり、動画やテキストを投稿したりするなどの活動を通じて、視聴者から「Facebookスター」を受け取って収益化する方法もあります。
Facebookスターとはいわゆる「投げ銭」のことで、スター1個につき0.01ドルを受け取れます。スター機能を有効にすれば、過去の動画からも収益を得られる可能性があります。
たとえば、美容関連の投稿をしている場合であれば、スキンケアやメイク方法について配信や、視聴者の美容に関する悩み相談などでスターを送ってもらえることがあります。
視聴者からスターをより効率的に集めるために、Facebookでスター目標を作成する方法が紹介されています。目標を達成できた場合、特別なコンテンツを配信するなどの特典を設定することも可能です。
スター目標を作成する方法は次のとおりです。
- Meta Business Suite>「収益化」>「スター」を選択
- 「目標」>「+スター目標を追加」を選択
- 目標の種類、数、タイトル、説明を入力
- 「公開」で完了
Facebookスター収益化の始め方:
パソコンからの場合:
- Meta Business Suiteに移動
- 左側のメニューから「収益化」をクリック
- 「ステータス」>「ページの収益化利用要件を見る」>「設定」をクリック
- 設定したいページを選択
- 「利用規約に同意する」に同意
- 支払いアカウントの設定(完了済みの場合は不要)
モバイルデバイスからの場合:
- プロフェッショナルダッシュボードから収益化ツールに移動するか、ページの「収益化」タブをタップ
- 「利用可能なツール」>「スター」を選択
- 利用規約に同意
- 支払いアカウントの設定(完了済みの場合は不要)
4. 動画に広告を表示させる
新しい動画をアップする際に、インストリーム広告を自動で表示させることで、収益化につなげることができます。また、既存の投稿に対しても広告の挿入が可能です。
インストリーム広告は、動画のどの部分で再生させるかによって、以下の4種類に分けられます。
- プリロール広告:動画の開始前に再生
- ミッドロール広告:動画の途中で再生
- 画像広告:コンテンツの下に表示される静止画像
- ポストロール広告:動画の最後に再生
なお、2024年10月4日以降、Facebookはインストリーム広告の利用申請の受付を停止している点に注意が必要です。現在、開発が進められているクリエイター向けの収益化プログラム「Facebookコンテンツ収益化」が完成した後で、利用できるようになる可能性があります。
5. Facebookコンテンツ収益化を使用する
2025年2月現在、Facebookはクリエイターがさまざまな形式のコンテンツから収益を得られる新プログラム「Facebookコンテンツ収益化」を開発中で、2025年には一般公開が予定されています。Facebookコンテンツ収益化ではこれまでと同様に、動画やリール、写真、テキスト投稿などのコンテンツを通じた収益化が可能です。また、ストーリーズを活用した収益化も検討されています。
これまでと異なるのは、収益の管理やパフォーマンス分析が一元化された点です。以前のプログラムでは、各コンテンツを管理するために異なるページにアクセスする必要がありました。新しいプログラムでは、手間のかかる管理が不要になり、複数の方法で収益化しやすくなります。
Facebookが紹介している、新しいプログラムで収益を得るためのポイントを紹介します。
- 動画やリール、写真、テキスト投稿などの複数の形式を試して、視聴者の関心を集めやすいものを見極める
- 再生回数や閲覧数だけでなく、コメントやシェアなども増やす
- オリジナリティのあるコンテンツ制作を心がける
6. Facebookショップで商品を販売する
Shopifyでネットショップを開設してFacebookと連携すると、Facebook上で商品を販売できるようになります。
国や言語情報を設定すれば、ユーザーの言語や国に合わせたアイテムと価格が自動で表示されるのが利点です。国別に複数のカタログを作る必要がないため、手間を減らし、効率よくアイテムを管理できるメリットもあります。
ショップやアイテムを宣伝する際には、広告を利用することも可能です。ショップ運営と商品の宣伝をFacebook上で完結させることができるので、初めてECサイトを開設する人でも負担なく始められます。
Shopifyと連携したFacebookショップで商品販売を始める方法:
- Shopifyにログインして「Sales channels」を選択
- 「Facebook & Instagram」>「Add app」を選択
- 「Add sales channel」を選び、インストール
- 「Start setup」を選択
- 「Connect your account」からFacebookアカウントにログイン
- 画面の案内に従って、コマースや広告などをインストール
- 利用規約に同意
Shopifyの審査が完了すると、商品情報を追加できます。Facebookの設定から「テンプレート」を選び、「ショップ」に変更します。
7. Facebookマーケットプレイスを利用する
Facebookマーケットプレイスを活用して商品を販売し、収益化することも可能です。特定の地域に住んでいる人をターゲットに商品を販売したい場合に適しています。
Facebookマーケットプレイスでは、さまざまな商品が販売されています。サイト上で確認できるカテゴリは、次のとおりです。
- 自動車
- 賃貸物件
- おもちゃ・ゲーム
- エンターテイメント
- オフィス用品
- ガーデン&アウトドア
- クラシファイド広告
- スポーツ用品
- ファッション
- ファミリー
- ペット用品
- 住宅リフォーム用品
- 家庭用品
- 楽器
- 無料アイテム
- 趣味
- 電子機器
- 販売グループ
上記のカテゴリを使用すると、ユーザーが商品を見つけやすくなります。また、商品説明を書いたり、写真を挿入したりすることで商品が売れやすくなります。
商品受け渡しの方法として「待ち合わせ設定」を登録することも可能です。設定では特定の場所を決めて待ち合わせするほか、玄関での受け取り、玄関への置き配の3つから選択できます。
Facebookマーケットプレイスを利用した商品販売の始め方:
- Facebookページで「Marketplace」を選択
- 「新規出品投稿を作成」から該当するアイテムを選択
- タイトルと価格、カテゴリ、状態を入力
- 「詳細」から商品説明や待ち合わせ設定などを入力(任意)
Facebook収益化の条件
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Facebookを収益化するための条件は方法によって異なりますが、いずれの場合も以下のポリシーを遵守する必要があります。
なお、Facebookのページやコンテンツを収益化できるかどうかは次の手順で確認できます。
Meta Business Suiteの場合:
- Meta Business Suiteで「収益化」を選択
- 「ステータス」>「ページの収益化利用要件を見る」を選択
プロフェッショナルダッシュボードの場合:
- Facebookアプリからページを開く
- 「ツールを見る」をタップして、プロフェッショナルダッシュボードに移動
- 「ツール」>「収益化ツール」をタップ
- 利用資格がある場合は「設定可能」の下に「サブスクリプション」と表示
サブスクリプションを利用するための条件
動画クリエイターとゲーム配信で、満たすべき条件が異なります。
共通して満たす必要がある条件は次のとおりです。
- 18歳以上
- ファンサブスクリプションクリエイター規約への同意
上記に加えて、動画クリエイターは次の条件を満たす必要があります。
- 10,000人以上のフォロワー、または250人以上のリピート視聴者の獲得
- 直近60日間の投稿エンゲージメント50,000件、または直近60日間のフォロワーの動画再生時間180,000分(3,000時間)
ゲーム配信の場合は、以下の条件を満たす必要があります。
- レベルアッププログラム(英語)への参加
- 250人以上のリピート視聴者の獲得
利用資格を満たしていない場合、サブスクリプションを通じた収益化はできません。また、主に児童向けのコンテンツを投稿しているアカウントでは、サブスクリプションを提供できません。
Facebookスターを利用するための条件
Facebookスターを利用するには各種ポリシーの遵守とともに、以下の条件を満たす必要があります。
- 18歳以上である
- 連続30日間でフォロワーが500人を超えている
- スター利用規約に同意している
- スターを利用できる国や地域に属している
サブスクリプションと同様に、主に児童向けのコンテンツを投稿しているアカウントでは、スターを受け取ったり、スターで収益化を行ったりすることはできません。
Facebook収益化の3つの注意点
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1. 違反したコンテンツをあげない
違反していると判断されたコンテンツがあると、広告を表示できなくなります。
違反と判断されるコンテンツには、以下の3つがあります。
- フォーマット違反
- 禁止行為による収益化
- 制限・禁止されているカテゴリでの収益化
基本的には違反箇所を修正し、再審査に通れば、問題なく表示を再開できる場合がほとんどです。しかし、違反内容によっては収益化ツールの利用が制限されたり、アクセスそのものが取り消されたりする可能性があります。
2. タイアップ投稿ばかりアップしない
タイアップ投稿ばかりアップしていると、宣伝のみのアカウントと判断され、ユーザーと信頼関係を築くのが困難になります。あくまでもユーザーのニーズを満たす一環として、タイアップ投稿を活用する必要があります。
ユーザーがメリットやベネフィットを感じられる投稿を心がけましょう。
3. プロフィール欄を整える
プロフィール欄が整っていないと、ユーザーはアカウントの詳細がわからず、そのまま離脱する可能性があります。一度でも不信感を抱かれると、信頼を取り戻すのは困難です。
また、記載している情報が古い場合も注意が必要です。古い情報のまま更新がないと、アカウントが運営されていないと判断されるため、プロフィールに変更があった場合は速やかに更新しましょう。
Facebook以外で収益化できるSNS
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日本ではFacebookのほかに、SNSマーケティングで活用されている以下のプラットフォームでも収益化を目指せます。
SNSの多くがライブ配信での投げ銭や動画の再生数に応じた広告収入などで、収益化が可能です。ただし、それぞれ収益化の条件は異なるため、事前に確認しておきましょう。
まとめ
Facebookで収益化するには、サブスクリプションやブランドとのコラボレーション、商品販売などの方法があります。どの方法が適しているかはコンテンツによって異なるので、自分のビジネスに合ったやり方で収益化を目指しましょう。
商品販売での収益化を目指すなら、Shopifyをご利用ください。Shopifyでは、Facebookショップ上の在庫や顧客、販売に関するデータも一元管理できるため、効率的に業務を進められます。無料体験も実施していますので、お気軽にご活用ください。
よくある質問
Facebookのリールは収益化できる?
現在、日本ではFacebookのリールを収益化することはできません。リールの収益化プログラムを利用できるのは、アメリカやイギリスなどの特定の国に居住しており、連続で60日間以上、フォロワー数が1,000人以上のクリエイターに限定されています。
Facebook収益化マネージャーとは?
Facebook収益化マネージャーは、Metaビジネスマネージャ内のツールで、広告収益の管理や分析を一元化できるシステムです。フィルター機能を活用して、国やプラットフォームごとの収益データを可視化することも可能です。
Facebookを収益化するといくらもらえる?
Facebookスターを受け取って収益化する場合は、1スターにつき0.01ドルを受け取れます。サブスクリプションや商品販売の場合は、設定した金額によって異なります。広告収入については、Meta社は正確な支払レートを公開していません。
文:Yukihiro Kawata