名刺には、名前や連絡先などの基本情報に加えて、ブランドやサービスを紹介する役割があり、ビジネスシーンで欠かせないアイテムの一つです。個人やブランドの第一印象を決めるものとなるので、相手の興味を引く記憶に残る名刺にしたいものです。
この記事では、名刺を作る際のコツと注意点、おすすめサービスを4つご紹介します。
名刺をデザインする前に

まずは、名刺に記載する情報を決めましょう。一般的には、名前、会社名、肩書き、電話番号、メールアドレス、自社サイトのURLなどを載せます。ECサイトやランディングページ、商品ページにすぐに飛べるように、QRコードを活用する人もいます。また、最近ではSNSアカウントや顔写真を載せる人も増えています。
個人事業主の方で、オリジナリティにとことんこだわりたい人は、ブランドのロゴを制作して名刺に載せるのもおすすめです。ブランドのロゴの無料制作ツールやアプリもたくさんあるので、参考にしてみてください。
日本で一般的な名刺のサイズは、91mm×51mmです。日本語の場合は、縦型、横型のどちらでも構いません。縦型であれば、縦書きと横書きから選びます。片面または両面印刷が可能です。
一方、欧米でよく使われている名刺のサイズは、89mm×51mmです。海外の無料の名刺作成ツールの多くは、欧米サイズが基準となっているので、日本の名刺サイズである必要がある場合はご注意ください。
印刷の仕上がりや紙質にこだわりたい人は、印刷業者に依頼するのも手ですが、名刺作成ツールを活用することで、コストを抑えることができます。
無料の名刺作成ツール4選
1. Free Business Card Maker(フリービジネスカードメーカー)

名刺をスピーディーに簡単に作成したい場合は、Shopifyが提供しているFree Business Card Makerがおすすめです。オンラインフォームに名前や連絡先など必要事項を入力するだけで、数分ほどで印刷可能なテンプレートを作成できます。
必要に応じてQRコードやロゴも記載できます。ECサイトや商品ページに飛べるQRコードを載せておくと、スマホですぐに商品やサービスをチェックしてもらうことができます。Shopifyでは、無料で使えるQRコードジェネレーターも提供しているので、こちらも活用してみてください。
2. Canva(キャンバ)

SNS用の画像作成に広く利用されているCanvaですが、おしゃれな名刺も簡単に作成できます。何千種類ものクリエイティブな無料テンプレートが用意されており、「個人事業主」「QR付き」「写真付き」といったテーマやスタイルで絞り込んで、イメージにぴったりくるデザインを探すことができます。
加えて、フリー画像やイラストも豊富で、欧米向けと日本向けのサイズから選べるのも魅力です。スマホなどのモバイル端末からも作成でき、コラボも可能となっています。
3. Zazzle(ザズル)

Zazzleでは、世界中の独立クリエイターのユニークなデザインを使って、名刺だけでなく、名札やシールなども作成できます。名刺の作成では「スタンダード」「スクエア」「二つ折り」といった形状や、ビジネスタイプなどでテンプレートを選ぶことができます。完全にオリジナルの名刺を作ることも可能です。
他のツールとは異なり、Zazzleはマーケットプレイスとしても機能しており、クリエイターの方は、Zazzleでデザインを販売することができます。
4. FreeLogoServices(フリーロゴサービシーズ)

FreeLogoServicesは、ロゴの作成と豊富なテンプレートを使った名刺の作成が可能なツールです。こちらでもおしゃれなデザインの名刺を簡単操作で作成できます。
「小売 & 販売」「ビジネス & コンサルティング」などのカテゴリーから選ぶと、そのカテゴリーをイメージしたテンプレートが表示されます。ロゴや写真などをアップロードして追加することが可能で、フォントも選べます。
上記の4つは海外発のサイトですが、パプリやwhoo、ラスクルなど、日本発のサイトもたくさんあり、スマホなどから作成できるアプリも増えています。
おしゃれ名刺デザインにするコツ

1. デザインはシンプルに
名刺の最も大事な役割は、名刺を受け取った人があなたにコンタクトできるようにすることです。デザインが複雑すぎると、必要な情報が見つけにくくなります。一目見て、すぐに連絡先情報がわかるようにしましょう。
2. 画像は一つだけ
シンプルなデザインにするには、画像は一つだけ、つまりロゴだけを載せるのがよいでしょう。名刺を受け取った人が一目見て、あなたのブランドを認識できる画像を使用して、それ以外のものは入れないことで、すっきりとした印象になります。
3. 重要情報を忘れずに
デザインをシンプルにした上で、記載する内容にも気を配りましょう。名前や連絡先などの大切な情報に漏れがなく、見やすく記載されていることを確認してください。
4. フォントは読みやすさを重視
受け取った相手に明確に伝えられるように、フォントはシンプルなものが一番です。ロゴに関しては、ある程度手を加えても構いませんが、名前や電話番号、メールアドレスなどのフォントは、視力に難がある人でも読みやすいものにしましょう。
5. 高品質を意識
名刺はあなたのビジネスの顔となるものです。名刺の質が低いと、あなたのビジネスの質も低いのではないかと思われてしまいかねません。できるだけ高解像度のロゴと高品質のプリンターを使いましょう。また、予算が許すかぎり、最高品質の用紙を選ぶことをおすすめします。
まとめ
名刺が必要なのにまだ制作に着手していない、自作したいけど迷っている、という方は、チャレンジしてみましょう。デザインはあまり得意ではない人も、無料の名刺作成ツールを使えば、おしゃれな名刺を簡単に作成でき、ロゴや写真、グラフィックスなども追加して、オリジナル度をアップさせることができます。この記事を参考にして、あなたのビジネスにぴったりの名刺を作ってみてください。
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よくある質問
名刺作成の際に気をつけることは?
名刺を渡す相手やシーンなどを考慮して、名刺に入れる情報やデザインを決めましょう。また、名刺のサイズも日本と欧米では異なるので気をつけましょう。
成功する名刺の要素は?
名前や電話番号、ビジネスの住所、メールアドレス、自社サイトのURLといった連絡先のほか、ロゴがあるとブランド認知度向上に役立ちます。また、自社サイトにリンクするQRコードを含める、リサイクル素材を使用する、縦型デザインにするなど、記憶に残る名刺を作りましょう。
名刺に載せるべきでない情報は?
自宅の住所などの不要な個人情報、無効なウェブサイトURLや使えないメールアドレスなど、古い情報は載せるべきではありません。低品質の写真やロゴも悪い印象を与える可能性があります。
名刺は何枚注文すればいい?
業界や、対面で潜在的な顧客やクライアントに会う頻度によって異なります。一般的な名刺の注文は数百枚ですが、配布する名刺が2,000枚ごとに売上が2.5%増加するといわれています。
文:Nariko Mizoguchi