*当記事はG Does PPCの Georgene Nunnによる寄稿記事 です。
新規ビジネスを始めるには、様々な準備が必要となります。ビジネスプランは勿論の事、商品作成及びサービス設計、PR・プレスリリースの為のアイテム写真撮影や製品詳細説明の準備、テクニカルサービスの準備やマーケティング企画など...
”マーケティング”という言葉を聞くと、手を止めたくなってしまう人も多いのではないでしょうか。
突出したマーケティングとは数多くの挑戦と努力が必要ですが、同時に少ない準備と既に存在する様々なツールを用いてスタートすることができます。
Google アドワーズでは、SEOに特化したハイレベルなプラットフォームを利用し、早期の収益確保と顧客情報の分析、そして独自のマーケティングソースを開発する事も可能です。
今回は、予算$100(約1万円)で、Google アドワーズを通して一体どのような取り組みが出来るのか、ご紹介していきます。
Google アカウントのセットアップ
手始めに、Google Analytics(グーグル アナリティクス)をインストールし、さっそく分析ツールをShopifyストアに導入してみましょう。
これによって、導入の実績が可視化されます。加えて、様々な広告のオプション(例: アドワーズ、ディスプレイアドバタイザー)からコンバージョンの高いものを選定することも可能です。
注釈: アドワーズを導入しない場合においても、Google AnalyticsをShopifyページへインストールすることをおすすめします。様々な数値情報を一括で確認することができるので、時間がないあなたにもぴったりのツールです。 (詳しくはこちら: Google Analayticsの導入方法)
次に、Google AnalyticsとGoogleアドワーズのアカウントを接続させます。Google Analyticsからログインをし、ページ上部の管理タブをクリック。ストアアカウント内のプロパティヘッダーからLink AdWords(リンクアドワーズ)というボタンをクリックします。 ( Google Analyticsに関する詳細はこちらをご覧ください。)
上記2つのツールインストールが終了した後、広告費をどのように振り分けていくかを検討しましょう。
企画およびキャンペーン
アドワーズキャンペーンを作成しましょう。こちらには、企画順序及び検索ステップ、執行ステップの3ステップがございます。
- 企画: ご自身のビジネス、商品、目的(CVなど)の設定
- 検索: キーワードプランナーの使用、Google Analyticsのデータレビューなど
- 執行: キャンペーンとアドグループの設定、および広告作成・執行
上記設定を行うことで、運用における手順を可視化することが可能となります。
次に、$100のみでどのようなスタートを切る事ができるのかを見てみましょう。
どのように広告運用を行うべきか?
ご自身の事業(商材)がシンプルなアイテムの場合、どのように運用すべきかは非常に簡単です。”Openness”(オープンネス)そして、shut case(明確さ)をキーワードとした運用を心がけましょう
逆に、マルチな事業やアイテムを商材としている場合は、いくつかの意思決定が必要になっていきます。
自分自身と対話する
- 高いROIを得られるのはどのアイテムなのか?
- もっとも売れるアイテムは何なのか?
- どのアイテムがトレンドなのか?
この3つの質問をすることによって、あなたにとって価値のあるアイテムを特定し、優先順位付けをスムーズに行うことが可能となります。広告運用におけるファーストステップとして、今後の運用方法を定めていく事になります。
例えば、あなたがシンプルなTシャツ、ジーンズ、靴下などを得るお店をもっていたとします。
仮に最も人気のアイテムがTシャツだった場合、 おそらく最も広告効果の期待できるアイテムとも仮定できます。様々なカラー展開のTシャツを販売している場合は、プラグインで Google Trends(グーグルトレンド)をインストールし、トレンドをチェックしてみましょう。
この場合, 赤と青のTシャツに次いで、白と黒のTシャツが同等程度のトレンドとなっていることがわかります。
それぞれのアイテムをプラグインします。Google Keyword Planner(グーグル キーワード プランナー)で、実績販売量が最も少ないのは黒と青ということがわかります。
少ない予算で仕掛けを作る : 私のおすすめは販売量の少ないアイテムのキーワードを購入し、同時に広告を仕掛けることで、認知拡大を増やします。
何を宣伝したいのかが特定できたら、アドグループでキーワードを設定します
広告運用を成功へと導くには、前持った準備と、アイテムのカテゴリー分けが非常に大切になっていきます。Tシャツの場合、色によるカテゴリー分けをすると思いますが、カテゴリー分けは色以外にも様々なオプションがあるのです。
各グループにおいて、5-10単語又はフレーズでアイテムを表現してみましょう
そして、共通点を見つけ出し、キーワードをグルーピングします。(Tシャツ、且つカラー区分と仮定した場合)各グループがどれくらいの費用を使い、潜在的な顧客をどれくらい惹きつけることができたかを調べることも可能です。
スタートアップの場合はあまり数多くのキーワードを選ぶのではなく、1つのアイテムに対して、クリックとCVを加味しながら5つ程度の単語を抽出しましょう。
どう宣伝していくか
宣伝したいアイテムが確定したら、ターゲットにしたいキーワードをセットしましょう
$100の収益結果を得られる広告の設定方法がいくつか存在します
- それぞれのアイテムに別々のアドグループを使う
- キーワードの”部分一致修飾”機能を追加
アドグループによるキーワードを追加することで,アイテムリストおよび、アイテムのための広告を設定することが容易になります
キーワードにマッチしたコピーを使用することで、あなたのパフォーマンスを高め、広告リンクを特定のページリンクへ貼る事が可能になります。プロダクトカテゴリーまたは特定のプロダクトのどちらかにリンクさせるように設定しましょう。
(マッチタイプに関しては、Google アドワーズヘルプセンター内のこちらをチェックしてみましょう!)
絞り込み部分一致はキーワード検索をより高度なものにするツールです。フレーズや完全一致以外のキーワードのみ抽出をします。
具体例: 手作りの子供用ブランケット 部分一致の場合、「手作り」「子ども」 「ブランケット」などの、Google側で類似していると判断される単語全てにマッチしします。あなたが選んだキーワードは、検索キーワードにマッチすると考えられる全ての単語でヒットされます。※上限数あり
フレーズ一致は「手作り子ども用ブランケット」というパターンのように、自身の事業に関係していなくても、フレーズにマッチしているものを抽出します。
完全一致は「手作り子ども用ブランケット」という単語のみにマッチします。また、「子ども用手作りブランケット」など、検索フレーズに非常に類似しているものもヒット対象となります。
絞り込み部分一致とは、すべての検索にフレキシビリティを与えてくれます。例えば: +手作り子供用ブランケットは、手作り子供用おしゃぶりや 手作り幼児用ブランケットおよび 手作り新生児用ブランケットなど様々な類似単語も検索結果として抽出してくれます。
(プラスサイン (+)を単語の前に追加すると、Googleは抽出対象として必ずその単語を入れなければいけないという設定になります。)
画像参照元: "The Benefits & Drawbacks of Modified Broad Match"
絞り込み部分一致を使う事で、重要な単語を必ず抽出させ、その他の単語(類似する単語を含む)も抽出対象としてくれるという非常に優れたツールです。
(絞り込み部分一致とキーワードのグルーピングについての詳細はこちら)
ターゲット顧客は誰か?
ターゲット顧客をリスト化してみることで、2つの結果を得る事ができます。1つはターゲットにおける広告制限、もう1つはどのような広告を展開していくか、という点です。
ロケーションターゲティングを使ってクリックを集中させる
広告ターゲットの制限に関する例: 仮に、アメリカのみを対象とする事業を行っているとしましょう。その場合、広告がアメリカ以外の国にも展開されるなんてことは避けたいところです。
アドワーズでは、どのロケーション(国/地域)に広告を展開するかという設定を非常に簡単に行うことが可能です。そして、広告の制限をすることで、無駄な費用を投じなくても済むようになります。
デフォルトではAdWords Campaign(アドワーズキャンペーン)は全世界・全地域が対象になっています。この設定を変更するには、「設定」タブからキャンペーンを選択してください。
「編集」を選択肢、キャンペーン設定ページにある「ロケーション」をクリックします。このページで国名、都道府県等を設定・入力します。
Google Trends(グーグル トレンド)でクリティカル インテル ツールを獲得する
国名、都道府県で絞ったものの、より具体的なロケーションターゲットを絞りたい場合もあるかと思います。
そこで最も有効なツールは、 Google Trend(グーグルトレンド) です。
グーグルトレンドのエクスプローラーエリアに、プラグインを設定し、人口・地域情報を取得します。これにより、より具体的なターゲティング・広告入札が可能となります。
上記の例で、入浴剤が過去数ヶ月で人気の検索単語になっています。特に3ヵ月前に急激に上昇していることがわかります。
これは、今がトレンドの後追いにもってこいのタイミングという事を示しています。グラフを見てみると、該当の検索単語が最も検索されている地域が特定できるかと思います。オクラハマ、ルイジアナ、ネヴァダ、ユタ州で需要が高いことがわかるでしょう。
このように特定されたターゲティングをすることで、効果の高い広告収益を見込むことができるのです。
ジオターゲティングについての詳細はこちら: Google AdWords Help Center
より効果の高い広告を展開する
一度初心に戻ってみることも大切です。あなたのメインターゲットは、お母さん層、スポーツファン、芸能層、どこにあたるでしょうか?
あなたの商品に関する広告を出す場合、基本的には3つのラインとディスプレイURLを使用します. ヘッドラインは最大25単語まで、それぞれの製品詳細は35単語までとなります。全て合わせてもツイッターより少ない文字数なのです...!
ということは、伝えたい・アピールしたい内容を短く凝縮しなければなりません。
考慮した場合:
反対に:
両広告は無料配送にフォーカスポイントをおいていて、カスタマイズに関しても記載されています。このような内容があると、顧客のクリック率をアップさせることができます。
しかし、2枚目の広告 ”NEW MOTHER”: 手作りグッズが好きな人にフォーカスしています。このように、特化したターゲットにリーチをかけると、コンバージョンも格段にアップします。
(広告効果アップの方法を知りたい場合は、Google アドワーズのヘルプセンター内のこちら からより細かな情報をピックアップしましょう。)
ここでちょっと 、ワンポイントアドバイス!
低予算で広告運用を行う
$5-10程度の少額でキャンペーンを作り、アドグループを作成します。グループには自身のストア名と名前を記入します*. 完全一致と部分一致を使ってご自身のストアが検索ヒットされるようにしくみ作りをしましょう。
具体例:
部分一致・完全一致は検索にヒットする単語を限定させることができます。
そうすると、単なる金稼ぎのキャンペーンではなく、明確なブランドキャンペーンが可能になります。例えば、クラフトフェアに訪れたとします、クラフトフェアに訪れた場合、人々は「名前」を元に記憶に残すことでしょう。印象付けにおいても、オーガニックサーチレートを上昇させる上でも、ブランドネームが非常に大切だということがわかります。
注釈: もしあなたが有名な人と名前が被ってしまっている場合は、あなた自身の名前で 入札をしてはいけません。その場合、自分の名前に加えて自分のアクティビティ- 例えば 「ジョニー・クラフトメーカー」であったり「ミカエル 彫刻家」を追加する事をお勧めします。キーワードプランナーを使用すると、ご自身にあったベストな類似単語等を知ることができます。
追加オプション: リスティング広告
Google Shopping Shopify App (無料)をダウンロードし、あなたのGoogleマーチャントセンターと同期させます。
あなたの商品を効率的に販売するだけでなく、Google Searchのショッピングタブにも掲載が可能、加えてグーグル検索の上位、パートナーのウェブサイトにも広告を掲載することが可能になるのです。
リスティング広告は、通常のテキスト広告よりも高い効果が見込める広告です。アイテムの画像があることで、顧客の完成に刺さり、ダイレクトなコンバージョン(購入やウェブサイトへのダイレクト)へつながります。
(Google マーチャントセンターをご自身のアドワーズへリンクさせる方法はこちら)
上記設定の前に行うべき2つの事項:
- 詳しくは「どのようにショッピングキャンペーンをGoogleヘルプセンターに導入するか」をチェック
- グーグルでどんなターゲットにリスティング広告が表示されているかを、該当のアイテムを検索して見てみましょう
これは少々高度な作業で、Shopifyが提供しているツールもグーグルもプロセスを合理化させますが、全てを”正”とせずに、より詳細をチェックして目標値を明確にし、その上でリーズナブルで効果の見込める入札価格を提示してくれるビッティングツールを使用しましょう。
リスティング広告は確実に成果が出るという結果もあります。そしてテキスト広告等よりも非常にCTR(クリック スルー レート)が高いという結果も実証されているのです。(2014年のリサーチ結果参照)仮にあなたがユニークかつラグジュアリーなアイテムを制作しているのなら、リスティング広告はお勧めの方法です。他競合他社でリスティング広告を使っていない会社を追い抜くことができるでしょう。
(広告単価の指標であるCPM計算機もお役立て下さい)
結論
Googleアドワーズは収益・ブランディングにおいて驚異的な結果を導きます。ただしアドワーズにのみ頼ってはいけません。自身のマーケットの特性、マーケティング企画、リサーチングなどをしっかり行うことで、より広告効果を高めていきましょう。
Shopify カントリー エバンジェリスト 上野 有彩
新しい可能性を生み出すEコマースのプラットフォームに魅せられた一人。日本人第一号社員として、Shopifyを日本に伝え広める活動をしています。
原文(英語 ): Tommy Walker
サポートチームが日本語であなたのご質問にお答えいたします。